学校は社会の縮図

Facebookのある人のコメントに
「学校は社会の縮図だから、子どもは学校に通うべき。」
という意見をおっしゃる方がいました。

私も同じ気持ちです。
学校は社会の縮図。だから、民主主義を育む学校であるべきです。

しかし、この方の文脈はそうではなかったようでした。
つまり、オルタナティブスクールなような、日本のいわゆる普通の学校ではないところは、「学校」とは言い難いと。そう言っているように聞こえました。だから、社会の縮図である普通の学校に通わせたいと。

もし、この文脈の認識で間違っていなければ、私は「なぜ、オルタナティブスクールが日本にもあるのか」を考えれみればわかります。





世界のスタンダード?

18歳に選挙権を与えることについての説明には
「世界のほとんどの国が18歳には選挙権を持っています。これが世界のスタンダードなのです。」
のようなものが存在します。この論調には気をつけないと、
「そうか、じゃあ日本も世界水準になったんだね、やったー。」
と手放しで喜んで本質を見失います。

何のために年齢が引き下げられたのかがこれでは全く見えません。

私は18歳の選挙権にあまりメリットを感じていません。
一部の18歳は今の政治を意識はするでしょう。「投票に行かなければ」という義務感を感じるかもしれません。
しかし、どれほど人が、今の日本の社会を理解しているのでしょうか。周りに政治の話をできる人がいますか?(自戒の念もこめて。)

政治と自分の生活があまりにもかけ離れているのです。


ここからは、私の勝手な想像です。
安倍政権がこのタイミングで選挙権を18歳に引き下げたのは、何かねらいがあるのだと思っています。
つまり、政治のことをよく知らない、それでいて素直で、分かりやすいことに対して疑問を持たずに「うん」という若者を有権者にするということです。憲法の改正を進めようとしている現政権は、きっとこう言うでしょう。

「世界にも、憲法を改正している国がいくつもあります。つまり、憲法改正はおかしなことではないのです。これが世界のスタンダードなのです。」

「今、世界情勢が変化し、日本もいつ何が起きてもおかしくありません。憲法を改正して、他の国と協力して世界の平和を守っていけるようにしなければいけません。世界の国々はテロと戦っています。日本も協力して、テロを根絶しましょう。これが世界のスタンダードなのです。」

すると、簡単に憲法改正に賛同する国民が出来上がる。
私が恐れていることは、考える時間を与えず、短期間に「早くしないと!」と決断を迫り、世界の活動に足並みをそろえることをやたらと強調することです。
ちょっと説明を聞けば、何も知らなかった高校生なら
「あれ、日本もしかしてやばいんじゃね?」
とか、どんなに考えても
「武力はないと今はダメだ。」
と思うかもしれない。

私は憲法の改正が悪いと言いたいのではありません。ちゃんとみんなが憲法を理解した上で、必要な改正をすればいい。
しかし、一度変えてしまった憲法は簡単には戻らないと思った方が良いでしょう。何せ、憲法改正にはものすごい時間と労力をかけるのだろうから。
だから、反対や、せめて「ストップ」が言えないと大変なのです。

私は現政権が素直になびく18歳をターゲットしようとしている気がしてなりません。

確かに、真剣に考えるプロセスの中で
「武力は保持していた方が安心」
という考えにはぶつかることは当然あり得ます。しかし、それを結論として思考を止めて欲しくない。

そんな武力に頼らない世界平和の実現方法が大切であり、私たちがそのような平和の価値について世界に発信し、広めていくリーダーにならないといけないのではないでしょうか。

そのために、私たちは常に学び続け、世の中の様々な問題に取り組み、解決していこうというしなければ、平和は訪れないと思います。

それは、決して遠い世界の話ではなく、身近に存在する、だけど見えていない現実の話です。






自分の「学び」の特徴

自分が「教師教育学」という本を読んでいて、

「あぁ、なるほど」と思うことが多いので

なぜ「あぁ、なるほど」と思うのかをふと考えてみました。

 

例えば教員一年目の自分はこの本を理解できたか。おそらく「理解出来ない」「興味がわかない」「何の共感もない」と思ったでしょう。つまり、昔の自分には到底この本の価値が分からなかったはず。

 

しかし、今は全くその逆です。

なぜか。多分、この本を読もうとする前提の興味関心、必要性、知識、思想を自分自身が持っているからだと思います。

 

「学び」には実はそのような「学習者が持っていなければならい、前提条件が必要である」と思うのです。

そして、前提条件は、学習者の「経験」によって決まっていくものだと思います。(経験から学びがスタートするのです)

 

本を読みながら自分の脳内で何が起きているのか考えてみると、『学び合い』を入り口とした「自分自身が学んできたこと」と「本に書かれていること」の比較です。

 

それによって「強い共感や納得」(自己の理論の強化)や「易しい疑問」からの「分かりたい気持ち」(新たな課題発見)が生まれます。

「強い共感や納得」はこれまで学んできたことを、筆者が別の切り口で整理してくれたものを取り込んで、より良く自分のものにしていくことだと思います。私のイメージでは、既に自明である理論がより強くなるようなイメージがあります。私はこの過程を「自己の理論の強化」と勝手に名付けました。因みに、同じ考え方の本を読めば読むほど、「自己の理論の強化」は進むと思います。言い方を変えると、偏りが生じます。

なので、違う考え方を述べる人がいることを知り、その人の考えをよく咀嚼する必要もあるのだと思います。それが、違った考えに出会った時に生じる「易しい疑問」です。

「易しい疑問」は、全く新しいものに出会って、全く分からない状態に陥るような疑問ではありません。

自分の経験を少し越えるような疑問です。「ん?これはどういうことだ?本当かなぁ。」などという疑問です。

 

自分の経験の範囲で収まる学習や経験(安心ゾーンに収まるもの)は、それほど自分の成長を助けません(とは言っても、安心感は大前提ですが)。自分の経験を少し越える学習や経験(挑戦ゾーン)によって、「分かりたい気持ち」が生まれるのだと思います。それが、新たな学びの原動力となるのです。

易しくない学習や経験に立ち向かう人ももちろんいますが、あまりにも易しくない学習や経験は、学習者の混乱を招き、学習者は学びを放棄する可能性があります。

大切なのは、学習者が自ら安心ゾーンを少し飛び越え、自分の成長のために挑戦することです。

 

全く新しい知識を学ぼうとするとき、結局、本を読むなどして理論を獲得するところを入り口とするのは、ややハイレベルのように感じます。

経験から「学び」がスタートする。このことがあらゆる「学び」に大切なのだと思います。

 

学ぶことについてもっと考えたほうが良さそうですね。

これまでの自分の学び、そして今自分は学んでいるのか。どのくらい世界を広げられているのか。

 

『学び合い』に出会う前の自分ならどうかといえば、この本が目の前にあっても見向きもしないだろうし、「読め」と言われても読む気も起きないし、理解も、共感も出来なかった。この本の価値など微塵も感じなかったでしょう。正直、自分自身、「学び」を放棄していました。本格的に放棄したのは大学の時でしょう。勉強は大学に行くためにするものと思い込んでいましたから。だから、大学で自由の身になって失敗しました。

 

このような振り返りも、自己の「学び」の分析になるでしょう。

 

「学び」には特徴があるのか。これを知るために「教師教育学」は非常に価値のある本だと思います。

 

自分の学びを考えることで、生徒の学びを考えることが出来る。

自分の学び(に限った話ではないですが)は入れ子構造のように生徒の学びにつながっているのです。

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新・映像の世紀 第5集 若者の反乱が世界に連鎖した

NHKスペシャル 新・映像の世紀 第5集 若者の反乱が世界に連鎖した

を見ました。

「若者」を切り口に1960年代からの世界の様子を取り上げていました。

 

一体何が今と違うのだろう。

 

今、これだけ世界と繋がりやすくなっているにもかかわらず、昔の方がみんな世界に目を向けていたのではないか。

いや、世界のことがよく分からなかったから、みんな世界を「知りたい」欲が強かったのか。今は簡単に知れちゃうから。

簡単に知れちゃうって実は「知ったつもり」なんだけどね。

 

「「革命」なんてもう流行らないよ。」

ってきっと思うかもしれないけど、ベトナム戦争反対運動みたいに、他国で起きたことをあそこまでエネルギー使って若者が意思表示できたのは、世界は広くても「人類みな兄弟」とか「一人も見捨てない」という意識は強かったから何だろうな。それに、歴史が身近だった。

 

デモとか冷たい目で見る人もいますけど、その前に「無知、無関心」があるんだと思います。ちゃんと分かるためには、自分で見るか聞くかしないとね。

物言わぬ事が、実は自分が思っていない方向へ進むことの加担になってしまうことにも、無自覚であるのは恐ろしいことです。せめて「ちょっと待て」と言わないと。

その前に「あれ?変だぞ?」という、問題、課題発見の力も必要か。

何れにしても、今の日本の学校でそれができているかってところですね。大人、特に教育に携わる我々教師には、重大な責任があるのです。

学校の勉強ができるかどうかってそこじゃなくてね、もっと、すべての子どもたちが自ら答えを出しながら、クリティカルかつクリエイティブに生きていくための場にしていかないとまずいよなー。

一体学校で何をしているんだ。と、常に自問自答しております。

もう、世の中変なことだらけ。

私のバイアスを通して見ると、NHKはちゃんと問題提起しています。意図して番組作っている。若者に向けて。

映像の世紀って良くできた番組だなぁ。

2015年度 3学年「基礎科学」 生徒の感想

だいぶ時間が経ってしまいましたが、3学年全6クラスを週1時間もたせてもらった「基礎科学」という授業の一番最後に「この授業がこれから先どのように役に立ちそうですか」という質問に対して答えてもらいました。

 

「一体どんな授業したんだ?」と疑問に思うかもしれませんが、感想の通りの授業だったのだと思います。身近で起きている問題を題材にいろんな視点から考えてもらえるような、生徒がエンパワーメントされるような、人生を生きるための希望を与えられるような(ちょっと大げさですが…)そんな授業をしたつもりです。

 

生徒の書いた言葉をそのまま載せています。一切加工していません。生徒の生の声です。

ですので、「ん?これでいいのか?」と思うような回答もあるかもしれませんが、それは今の時点での彼らであり、これから先も 変化し続けていくものだと思います。

温かい気持ちで見ていただけたら幸いです。

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生徒の答え

1、コニュニケーション能力や自分で考える力が身についたと思います。社会に出たら役に立つと思います。1年間ありがとうございました。

2、世の中の社会について知らなかったことをよく知ることができた。国単位で他国との関係があったとしても、個々ではなかったらあまり知る機会がなかったけど、この授業をやって知ることができた。これを卒業してからどう活かそう。私はたくさんの人にデンマークは良い国だとか、税が世界一高いことについてなどを広めていきたい。

3、今はわからないけど、いつか何に役に立つかわかると思う。

4、役に立つかは曖昧だけど、将来必要になるかもしれない。まず、付き合えるかどうかが心配。

5、人に言われて行動したりするんじゃなくて、自分の意志を持って行動することが大事だと学んだ。

6、自分たちで行動をおこす。自分の意見を人に伝える。先生の考え方は今は難しいけど、大人になって大事だと思う。

7、1年間、倫理のような授業を受けて、今後の人生にどう生かすか、自分の予想では、何も変わらないと思います。どれほど真剣に受けたとしても、それは同じだと思います。なぜなら、自分は小中学校の時とは180°違います。今まではやりたいことだけやったり、面倒くさかったらやめて、などを繰り返していて、模範のような学生をしていたのですが、なぜこんな風になったのだろうと考えるとやはり幼少の頃が原因かなと思って、このままでは自分の嫌いな人のようになってしまいそうだと思って、今の自分ができました。なのでルールの無い社会の話はとても興味深かったですが、影響は無いと断言できます。ですが、やはりルールの無い社会はとても魅力的で就職の時は参考にしたいなと思いました。

8、科学の時間は、問題を解くとかではなくて、自分なりに考えて、どうしたらいいか、どう工夫すればいいか、逆にこうだったどうなるのか、はっきりした答えがなく、自分の言葉で問題を解いている気がした。この授業で、完璧な答えではなく自分で考えて、工夫をして、考える力を養っていると思う。いつも授業(他の)で使っている「かんがえる」とは少し違う『かんがえる』、簡単に言うと「ふしぎなかんがえ」かな…?

9、いつ役に立つかはわからないけど、生きているうちにいつか役にたつ時がくるはず。もしかしたら、気付いていない時に役に立っているかもしれない。

10、んまぁー。色々と使うと思います。

11、色々な人がいるということ。

12、思い出になった。

13、どう、役に立てるか、その時の状況で対応する。話が変わるけど、高校3年間で一番印象に残ったこと…人間関係は複雑だな〜って。!!!いつでも介護できる準備はしようと思ってる。優しい人になる。

14、ナゾすぎてわからない。笑

15、思い出になったこと

16、卒業してから色々な人と関わる上で、色々な意見を持っている人がいるんだなと思って、もっと人と関われると思った。映画一つ見るにも何かメッセージがあるのかなと思いながら見るようにしている。

17、色々考えさせる課題を毎回出し、生徒たちに教えることで考える力が身についた。

18、今の日本やばくない?とかいってるけど今も昔も同じだから。

19、先生の授業の内容は、私がニュースとかを見てもっと知りたいなって思うことを取り上げてくれたので、(黒バス事件んニュースとか)とても興味深いものが多かったです。それが今後、自分にどういう影響を与えたり、変えていくのかは分からないけど、とりあえずそういう事件とかを起こしてしまった人の心理とかを考えたり知るのが好きなのでそういう授業は自分的に面白かったです。あと、いろんな国のお札も見れてうれしかったです笑

20、役に立ったとはあまり思わない

21、先生の授業が細胞見たり、豚の目解剖したり、肺に空気入れて膨らませたり知らなかった世界を見れた感じがする。映画も印象的で、将来高校の話になった時はこーいう先生がいて〜とか、子供に話してると思う。←いたらの話

他の授業はあんま覚えてなかったり、興味ないから記憶にないけど、基礎科学の授業は印象深いやつは将来もこんなんやったな〜って記憶に残ってそう。1年間ありがとう

22、最初、先生の授業を受けて、あれ?と思いました。変わったというか、これが授業?って感じでした。でもそういう授業受けてきて、今まで深く考えなかったことをまた考え始めました。それはとても疲れます。でも嫌ではない自分がいました。忙しい日ほど考えてしまうようです。ヒトってむずかしい。女ってめんどくさい。でもヒトでよかった。女でよかった。正確な理由は分からないけど、きっとこれも自分感じたまま生きてるからこれからもきっとそう生きていく。

23、今までない形の授業でとても面白かったです。時にはビデオ見たり、時には自分達で考えて行動したりさせてくれて、自分の意見を口に出したりする行動力など、普通の授業では学べない力を学べた気がします。将来、会社などに入社した後、この行動力や自分の意見を言う力を使っていきたいと思います。

24、元気になれました。

25、不思議に思い考える事、自分の意見をはっきり言う事など、色々学ぶ事が出来ました。子どもの頃は不思議に思い考える事があると思いますが、大人になると、社会の不思議や理不尽なところを思い考える事が少なくなります。大人の方が、視野が広く考える頭脳はあるのに、当たり前を考えて、おかしいのではと思う人が少ないのですよね。仮に、不思議に思っても、それでおしまい。意見を言う機会がないのもありますが、行動する人が少ない。悪いところに気がつき変えていく行動力はとても必要だと思います。

貧しい国は生きていくだけでも辛いのに自殺者は少ない。日本は平和で生きやすいはずなのに自殺者が多い。国や環境によって心理や考えも異なり、辛さの感じ方、強さも違う。それに触れ、考え直すことも良いと思います。

26、将来に何があるなんて、わからないんだから、なんとも言えないのは確かだけど、すること、やることすべて自己責任なのは変わらないと思う。家庭を持つことは重大な決断だと思うし、幸せになれるのかもしれないけど、そのために努力をするのはかっこいいと思う。

27、自分で考える力。人の意見に流されない。自分らしさ。個性。

28、先生の授業がどう役にたつではなく、私は先生自身の考え方、このような考えを持つ人がいる、と思います。授業で学んだ事が役にたつとは思いません。むしろ、使うの?って思います。だから、私は自分の考え方でつまづいた時、菊池先生の考え方で物事を考えてみようかなと思います。(=適当)

29、基本的な社会のルールしか知る事ができなかったけど、授業でそのルールは誰が決めたのか?とか考えているうちに、当たり前のルールは時折間違っている事があって壊してもいいのだと知った!

30、物事を考える上での指標。

31、個性

32、固定概念とは違う発想を考えられるようになり、人々に意見を言えるようになる…と思う。

33、なんかあったら思い出せそう。

34、将来のことを考えさせられる。自分がまだ見たことのない「社会」を見せてくれるし、教えてくれる。菊池先生は他の先生、大人とは違うから、そこが面白いし、社会に出た時の知識になる。と私は思っています。

35、これから先、自分が合っているのかどうかわからなくなった時に、先生の考え方を思い出して助けられると思います。

36、先生と意見が違ったこともあった(口には出してないけど)でもまぁ考えることは楽しいなと思った。人生に?何か影響を与えるのかどうかは微妙。

37、人生の勉強になりました。

38、自分の世界を広げる授業?

39、自分の考えや発想とか想像など個性を表現するための授業?人の答えだけを求めないで、自分で考える力を身につけること。

40、日頃からいろいろと考えるようになった。考える力がついた。

41、自分の知識が少し広がった。将来は特に役に立つかはわからない。

42、俺らの世代で何かを変えるための話に聞こえた。先生はこのつまらない世界に何かのタネを植えて咲かせてみたいな。

43、社会に出た時、いろいろな人に対応できる。

44、班などのグループを作って、知らない人も知っている人とでもコニュニケーションを取っていくこと。

45、勉強だけをすれば良いというわけではないと思いました。

46、これから社会に出て先生から聞いた話を役に立てれば良いなと思った。

47、色々な方向の考え方ができるようになる。自分の考えを生み出せるようになる。

48、具体的にはわからないけど、役に立つと思う。

49、世の中には全く違う考え方をしている人もいるんだとあらためてこの授業でわかりました。

50、特になし。

51、人間クローンの話が面白かった。あの技術が発達すれば世界が変わると思う。

52、アイランドおもしろかったー

53、全クラスが演劇をやる文化祭にいった話は楽しそうだったので印象に残っています。

54、1学期の授業でみんなとのきずなが深まり仲良くなれて良かったです。3年間ありがとうございました。

55、学校のあり方とか色々な話が深いなと思った。考えて自分の意見を持つことは大事だなと思った。

56、先生の友達がゲイだったこと、ゲイとレズとかいるっていうのは聞いたことがあるけど、身近にいないから、この話聞いた時びっくりした。普通じゃないけど、でも悪いことではないけど、もし、自分の友達がそうだったら、どう思うかはわからない。

57、私の中で残った話は下町の工場でロケットをつくろうと頑張っている社長の話です。その方が、年ととってから始めてみるのも遅くない。って言葉を聞いて、私もなにかに挑戦してみてもいいなと思いました。あの動画を小さな妹や将来の子どもに見せてあげたいと思いました。

58、社会の規範にとわられずに、自分の意思で自分の進む先をきめるようにしようと先生の話を聞いていて思うようになった。

59、学校のとうはつのルールは誰が決めて誰が得をするっていう話を聞いて、まずルールにしたがうという事しか考えてなくて、ルールを変えようとは思っていなかったけど、自分達で変えようと思えば変えられることを知って、自分で動けば何か結果が出るということを学んだ。あつしが前から言ってたけど、日本の学校とかすべてを変えたいって言葉が印象的。

60、授業で忘れないことは、同性愛の話です。先生の話を聞いて、いろんな世界があるんだなと思いました。差別はいけないと思うけど、どこに行ったって差別はあるんだろうなと思いました。

61、デンマークに住みたいと思った。

62、デンマークの話が一番印象的でした。役に立った事は特に…。ただ、全体的な話ではなく、先生みたいな考え方は素晴らしいと思ったので、そういう生き方をしたいです。

63、まじですべての授業が役に立った。先生の話は世界一おもしろい。一生聞ける。これからもっと良い話を聞きたいと思った。大人になったら、酒を飲みながら先生と語りたいです。

64、内容が面白いものが多かったから集中して授業を受けることができた。

65、ゲイの話が印象的です。

66、アイランドで命の大切さやクローンをつくってはいけない理由などを学ぶことのできる映画でした。見てよかった。

67、考え方が個性的で色々な考え方があるんだなと思いました。授業のしかたも他の先生と違くて、自分のやり方でやっていたのでいいなと思いました。

68、デンマークが世界で一番安心できる国だと聞いて、私もデンマークに行ってみたいと思いました。日本もデンマークみたいに安心できる国になってほしいと思いました。

69、昨日、自宅のいらないプリントを捨てる作業をしてたら、一年生のころにもらった生物のプリントがたくさん出てきて、ああ、なつかしいなぁと思った。同時に、結構楽しかったなぁと思った。あの、授業、僕には合ってたなあというのを思い出した。三年生になってからの記憶はほとんどないけれど、文章を書くことが嫌いじゃない僕としては楽な授業だった。四月ごとの「どの紙が最も長く空を飛べるか選手権」も楽しかった。でもやっぱり、僕は答えのある問いが好きだなと思った。この一年間は、答えがない問いをやり続けた気がする。正しい国家の在り方は必ずしもデンマークだとは思わないし、クローン人間が存在していいかなんて人によって考えは違う。何百年経っても正しい答えなんて出てこないと思う。そんな問いを一年間で何個も見て、考えたのは良いシゲキになったと思う。この世の中には明確な答えがある問いなんてほぼゼロに等しいんだから、この授業で積んだ経験を活かして生きていきたい。全然関係ないけど、油田を見つけて大金持ちになる方法を教えてくれる授業とかほしかったなー。オカネホシイナー。中学のころ学芸大目指してたヤツはなかなか変なヤツだたけど、やっぱり学芸大出身て変なヤツだと思った。

70、ヒトクローンを作るときは意志をもたせないほうがいいと思った。ヒトクローンを作っていいことばかりではないことが良くわかった。

71、この授業でいろんな話や映像を見て、覚えているやつは少ししかないけど、話を聞いたり、映像を見たりしている時は共感できるものがいくつかありました。

72、一年間授業を受けてみて、物の見方が変わった気がします。今までは不思議に思わなかったことがとても不思議に感じたり出来るようになりました。学んだことは、今まであたりまえだった事は誰かが働いたり、考えたりして苦労してできたものなんだとわかりました。新たに気付いたことは、TEDを見て誰かに「無理」と言われてそれを信じていくより自分の信じた道をちゃんと突き通した方がいい。中途半端は何もしないよりはいいです。それを聞いたとき、とても感動しました。

73、何でもないような事に目を向けることの大切さを学べたような気がします。あくまでも気がするだけです。

74、きくち先生の授業では、ものごとを深く考えることができました。今まで何とも思わなかったことや、私には関係ないと思って触れなかったことを、この授業を通して“何でそうなのか”“どうしてそうなるのか”また、“こうなるとどうなるか”など考えさせられ、難しいことは難しいですが、考えるのが楽しいと思えるようになりました。これからは他人事ではなく、何事も考えてみようと思います。教えて下さりありがとうございました。一年間お疲れ様です。

75、人としてまず成長できたかなと思います。大人としての生き方を学んだ。

76、元々自分がこうと決めたことはそうだと思ってきたけれど、この授業で自分と違う意見でも間違いなんてなく、それもちゃんとした「答え」だということが少しずつわりきれるようになってきた。考えることの大切さ、意味を改めて考えさせられた気がする。

77、砂漠に落ちたときの対応を教えてくれた。

78、自分の考えとヒトの考えが違う。でもヒトの考えを否定しないで聞くことが大事。

79、自分の意見を言えること。

80、人として目を背けてはいけないことが沢山あることがわかった。

81、自分の感情に変化はなかったが、TEDのロケット作った人の話はとてもよかったと思う。

82、3年になって、先生の授業を初めて受けました。授業という感じがしなく、一味違った面白さ、楽しさがあって先生の意見などが聞けてよかった。一年間ありがとうございました。

83、私がこの授業で学んだことは、いろいろな考え方です。他の人の考え方や知らなかった部分も知ることができました。

84、いろんな社会のことについて学びました。

85、いろいろありがとうございました、

86、自分の知らないことを知れた。世の中には、色んな考えの人がいるんだと思って、人の見方?がわかった。

87、考えてから行動。

88、楽しかったです。

89、先生の時間は寝ていることが多くて、あまり覚えていない。笑でも、1年生のときから先生の授業は一番すきだったー。きくち先生たいな先生がこれから先もたくさんいればいいのに。ありがとうございました。

90、色々考え方変わったし、これから関わる人たちと色々が変わる気がする。

91、分からないけど、自分に子どもとかできたら、少しは教えられることはできるかなって思う!

92、ありがとうございました!!

93、人に対しての見方、考え方。真正面から見るだけじゃなくて、色々な方向から見ていること。姿、形にとらわれない。先生の授業は、色々と改めて考えさせられたり、考えたりできる授業だった。今日は何しようか~とか、ふざけた感じのことが多いのに(笑)先生の、先生らしくない感じが好きだし、考え方とかもちょっと違って授業が楽しかった。一年間お疲れ様でした。一年間ありがとうございました。

94、人生においての視野が少し広がるような授業だったと思う。アイランドやTEDの演説のなど勉強とは違う意味で考えられ学べました。

95、3年間お世話になりました~!!!1年の時あつしが担任でよかった!1年の時が一番楽しかったです。卒業したらY君とかもつれてご飯食べに行きましょ~う!!

96、1年間ありがとうございました。何か壁にぶち当たった時に考え、自分の答えを見つけださないといけない時が必ずくる。その時には、この授業と菊池先生のことを思い出し、答えをみつける。10年後、自分が思い描く未来になるかは、わからない。

97、将来につながることを教えてもらい、すごい勉強になった。

98、1年間お疲れさまです。先生が教えてくれたことはこれからも役に立つと思う。

99、1年間ありがとうございました。菊池先生は他の先生方とは一味も二味もちがう目線で生徒たちを見ていて、菊池先生みたいな先生が増えればいいなと思いました。

100、教養が身についた。

101、人との関係で気付く。

102、楽しめた。今後の自分の考え方が変わっていきそう。色々な意見が開ける授業で良かった。

103、1年間授業を受けまして、存在意義を考えるようになった。

104、1つのことを深く考えるようになった。

105、雑学的な面で勉強になった。高校ではなくなってしまった貴重な道徳のような時間

106、先生のレッスンは色々なことに役立つと思います。先生のレッスンのおかげでたくさんのことを考えるようになりました。

107、話のネタになる。知らなかった世界が見えてきた。

108、人間の観念や、人の考えを斜めに考える人達の事についてよく学んだ気がする。でも最後まで先生が何を生徒に伝えたかったのか、具体的にわからなかった。自分の人間性に変化があらわれる内容だった。

109、一年間授業を受けて、他の先生とはちがく最初からゆるく、授業なのに授業ぽくなかったけど、すごい楽しかった。あらためて人間について考えさせられた。身の周りだけでなくもっと広く周りを見なくてはいけないと学んだ。

110、先生のお話は人としてとてもためになりました。

111、社会に出ることが少しこわくなった。これから自分どうなっちゃうんだろう!でも頑張る!!一年間ありがとう!

112、女児とか男児を産み捨てて殺した人の死に顔、最高に苦しんでいればよか。捨てられた子供が、いい家にひきとられるといいですね。はい。

113、大きな事件でも自分の中では一瞬の出来事かもしれない。いつか、自分が大きな事件にかかわるかもしれない。テロが来るかもしれないけど、そこまであせっていない。まぁ、事件が自分におとずれるかもしれないけど、今は平和にすごしているからそれでいいやーってな…いろいろ考えさせられた。油断しないこと。

114、腹痛い、ねむい、つかれた、ばいばい

115、知らないニュースがたくさんあるんだなと思いました。

116、1年間この授業を受けた感想は、人の考え方などはそれぞれでたくさんあるという事でした。先生の話していたことにとても共感したりすることが多く楽しかったです。

117、今、テロが世界中で多いのは知っていたけど、こんなに毎日の様に何十人も何も悪くない人が殺されているのはひどいと思った。日本の女性の赤ちゃんの問題は自分もなるかもしれないから、他人事じゃないと思った。赤ちゃんができてうれしいけど、相手の男性、家族に何て思われるかも考えちゃうと思うから。この前、ニュースで小さなボートに何十人も乗っているのを見て、小さな子たちがボートは怖いのに、ごはんもおなか一杯食べれてないのに、それでも笑顔でいるのを見ておどろいた。自分だったらできないと思った。

118、今日の話を聞いて今までは私は日本は平和だなと思っていたので少しびっくりした。ニュースを見るときも自分の気になる部分しか見ていなかったので、ダメだなと思いました。こんなにも、世界が大変だとはしらなかったので、もっと広い視野でいろんな物事を見たい、知りたいと思いました。

119、いずれ自分も大人になり、親になるんだと考えたら、子どもへの虐待の事件などが最近増えているのが衝撃を受けました。そんな事が自分の周りで起こる可能性があるんだなと考えさせられました。もしかしたら、自分にもそんな感情が生まれるかも分かりません。他人だとしても一人ひとりのつながりを大切にしたいと思います。

120、おつかれ。

121、現代社会の情勢がわかりました。シリアのニュースは少し知っていましたが、事細かく、周辺地域についても学べました。日本のニュースなどのテレビでやらないことなど、まだまだあると感じました。調べてみたいと思います。この世の中、助け合いながらでないと回らないなと、改めて感じました。この授業で、日本だけでなく世界、この世の中について、学べてよかったです。ありがとうございました。

122、知識の一つとして覚えておきたいと思った。

123、なんだかんだ聞いてためになる話だった。

124、就職先の第一希望の店舗が新宿なので、オリンピック時期にテロがあったりしたら駅もそうだけど、お店も狙われるのかなと思うと凄くこわいです。22歳の時に不景気になるので、ちょうど結婚などの話になった場合、しっかり稼げて生活できるのかなと不安になります。世の中で嫌なニュースが沢山あるので、日本にもいずれテロなどが起こったり、地震の影響で生きていけなくなったりするかもしれないので、今を大事にしていきたいと思いました。親よりも後に死ねるように、不審者の人にも気を付けたいです。一年間お世話になりました。

125、将来のことを深く考えられた。職についてまだ何も決まってないからこれから必死に頑張らないとなと思った。妊婦?についてもしっかり考えないとなと思った。これからの人生必死に頑張って幸せになりたいです。何年後になるか分からないけど、夢かなえて東京に必ず帰ってきます。

126、いままでの授業できない授業もありました。けど、理解できない授業もありました。なので、卒業しても良いお話聞かせてください。

127、世界を知ることができた。見えない真実を知り、理想の現実にするにはどうするべきか考える力をつけた。

128、自分もそう思います。ニュースだけ見ていた自分が新聞を読んで見ると、ニュースではわからない事、事件があり、考え方が変わりました。今の日本は安全とは言えません。子どもの虐待、DVが多くあり、いじめもたえない、受けた側が社会に不満をもち、事を起こす。安全と言える日が来るのか、私はそうは思わない。

129、人間はこれからも色々と大変だ。

130、トテモタノシカッタ。

131、一年間先生の授業を受けて、自分の知らない世の中の知識を得ることができて、とても良かったです。ありがとうございました。

132、最近、ビーフカツの処分についてのニュースが出回ってて、それを見て思うのは、日本は処分できるだけの食べ物があるだけ幸せなんだな、なんて。世の中を広い目で見ると汚いものばかりで、平和な国で産まれ育ったわたしは、自然と綺麗なものにしか目がいかなくなった。でも、見ないのは見たくないからとかではなくて、見なくとも汚いものがあるのが分かっているから。それはみんなもそうだと思う。“毎日世界で誰かが死んでいる”これは本当のことだし、今わたしが笑っている瞬間にも一人ずつ亡くなっている。綺麗事だけれど、わたしは一秒一秒死んでいっている人達のためにも笑っていたいし、生きたい。汚いものをしっかり受け止められるような大人になりたい。

133、聞いていると、確かに色々なことがあるなと感じた。もっと色々なことに責任を持って行動しようを思った。

134、未来のことがよく聞けた。現実を知った。今日のが一番ためになった。

135、教えてくれる人が必要。分からないことを熱く語られても分からない。一人1人の考えが変わってくれればいいと思う。

136、最後の授業お疲れ様です。助け合う事は大事だって思うわけで、手を差し伸べるけど、結局その人に私の気持ちが届いているのか、ただの自己満足なのかもしれなくて、目に見える程度だけ助けていて、気付かない所でやけどさせているだけなのではなか。自分が助けていいか、時々考えます。社会にでればもっと考えさせられる事が増えていくわけで少し先が怖いです。ちなみに最近読んでいる本でアドラーの心理学が面白いです。これからも沢山本は読んでいこうと思います。

137、聞いててけっこう知らない話をしててとても面白かった。

138、人それぞれ見方や考え方が違うから、同じ意見になるとも限らないし、ニュースにならない話でも、この授業で聞いて学ぶことによって新しい情報が手に入ったし、良い機会だったなと思いました。また、新たなニュースが入ってくると思うので、自分でも検索してみようと思いました。自分のためになる授業をしてくださってありがとうございました。

139、そのとおりだなと思った。シリアの人に比べれば日本はぜんぜん平和なんだろうけど、自分たちが知らないだけで、日本もいろいろうらで起きてるんだなと思った。

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ちなみに、本校は都立高校普通科の中で偏差値が最も低いと言われています。ここに書かれている生徒の声を聞いて、どのように感じるでしょうか。

私は、この感想から様々な形の「生きる力」を感じました。

正直、この授業が本当に良かったのかはわかりません。でも、彼らには「必要だった」のではないかと思います。というか、私が必要と感じたから、このような授業になったのです。

10年後、20年後、30年後、彼らがどう生きていくのかがとても楽しみです。

また、私の授業を受け入れてくれた、生徒のみなさん、同僚の先生方には本当に感謝いたします。

 

授業ではある人の本や映画なども紹介しました。以下に挙げます。

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コルトハーヘンのALACTモデル

新しく遭遇した何かに対して自分の経験を照らし合わせる。そして、自分の答えを導き出す。いわゆる我流ってやつ。
(自分の経験に基づく理論を「theory(小文字で始まる)」と名付ける)
みんなどこかで自然にやっていることだと思います。でも、それでは限界があるのです。
そこから抜け出せるかどうか、ジャンプアップできるかどうかは、新たな理論を取り入れることで可能になるかもしれません。
(先人達の見出してきた理論を「Theory(大文字で始まる)」と名付ける)

 

もちろん、取り入れなくてもできる人もいますけど。

Theoryを取り入れよう!

と自然となることが「主体的な学び」だと思います。

そうなるためには、深い気付きが必要です。つまり、今まで考えもしなかったことを考えるということです。
深い気付きを得るための8つの質問があります。
「わたしは」または「相手は」を主語に
「何をしたか?(do)」
「何を思った、考えたか?(think)」
「何を感じたか?(feel)」
「何をしたかったか?(want)」
という質問によって自分の実践を振り返る。自分一人でやるのではなく、対話形式で、どんどん書き出す。
すると、自分と相手との間にある齟齬に気付くことができるかもしれません。
教師にやらせてみると、実は生徒側の方の「do」は見えても、「think」「feel」「want」に気が付かないことが多いようで、それはつまり相手に対して意識を向けていないと言えるかもしれません。
この8つの質問は深い気付きを「得やすい」ということであって、必ずしも得られるわけではないです。
また、違う振り返りの方法があっても良いのだと思います。
主体的に理論を学び、無理なく日々の実践を改善することができる。理論と実践をつなぐことができる。

これが、コルトハーヘンのリフレクションにおけるALACTモデル(私の解釈)です。 
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アクティブ・ラーニングだけでいいのか?

 アクティブ・ラーニングは授業の方法として提示されています。主体的に学ぶ生徒の育成を目指しています。この手の話は私の周りでは大分議論され、教育の変革は喫緊の問題であることは良くわかりました。

 

 ただ、最近アクティブ・ラーニングを連呼しまくっていて、話が授業だけに焦点化しすぎている気がします。「とりあえずはそれで良い」のでしょうか…

 確かに、学校生活の大半は授業なので、大切なのは確かです。しかし、もっと広い視野で見たとき、アクティブ・ラーニングは学校全体の在り方にまで拡張することができるのではないかと思っています。主体的に生徒が学校全体の活動に関わるということです。

 

 これまでは高校生は政治活動が禁止されていました。それは、1968年に起こった全共闘の学生運動によって、高校閉鎖などが起こったためだと言われています。それ以来、高校生活と政治が切り離され、高校生から政治意識はほとんどなくなってしまいました。

 

 今新たに18歳選挙権により、高校生の政治活動が認められるようになりました。それに伴い、「主権者教育が活発に行われています。しかし、良く考えてみれば、そもそも学校のシステムは主権者を教育するためにできていたはず。それがないがしろにされてきたのです。その代表例が生徒会活動です。ウィキペディアには以下のように記されています

 

"生徒会(せいとかい)は、中等教育である中学校高等学校中等教育学校におかれる生徒による自発的、自治的な組織であり、学校における生徒の人権を守る重要な役割となっている。特別支援学校の中学部・高等部にも、中学校や高等学校に準じておかれる。

しかしながら日本における児童会や生徒会は、教師の指導の中で行なわれ、本来持つべきの児童生徒の人権を守る役割は、ほとんど果たしていないのが現状である。日本における生徒会の主な働きは、イベント計画実行を始め教師のいわゆる補助的な働き、つまり風紀を取り締まる役目となっており、海外の生徒会とは異なっているようである。"(引用終わり)

 

生徒による自発的、自治的な組織であり、学校における生徒の人権を守る重要な役割となっている。」

 自発的=主体的と考えれば、生徒会は生徒自身が主体的に生徒の人権を守る組織なのです生徒の生活基盤をなす学校を、生徒のみんなが幸せに生活できる場所にするために、その時代に合わせて改善していくのが生徒会なのだと思います。

  ウィキペディアにもあるように、今は一部の学校を除けば上記のような役割はほとんど果たせていません。 にもかかわらず、それとは別に主権者教育という名前で模擬投票などが行われている。自分に身近な問題を飛び越えて、国や自治体の政治なんてすぐには理解できないのではないでしょうか。少なくとも今の有り様では。ただただ「投票にいこう!」なんて呼びかけるのはやっぱりヘンです

 

 生活指導に必要だからといって、教師が勝手にルールを決め、押し付けることは、民主主義に反します。自分たちの生活は自分たちが決める。自分たちの生活がかかっているから、政治にも目が向く。それが政治参画のスタートではないかと考えます。

「あいつを国会議員にしたら、安倍政権の暴走が止まらないぞ。」って言うのは、

「あいつを生徒会長にしたら、教師の暴走が止められなくなるぞ。」とほぼ同義です。

そう考える生徒は少ないと思います。だって、生徒会長の選挙は自分の学校生活と何も関係ないですから。そもそも、生徒にとって学校というのは「出来上がった箱」なのです学校の在り方から生徒の在り方が決まってしまうのは順番が違うように思います。

 

 教師は生徒の人権をちゃんと理解しなければなりません。日本は子どもの権利条約を批准しています。世界的に「日本は子どもを大切にしていますよ」と発信しているのです。

 

 しかし、学校の内実は教師の独裁政治に近いものです。暴走している。しかし、教師側にもほとんど自覚はない。生徒たちに生徒会の制度がなぜあるのかを前もって知らせる必要があると思います。「自分たちに学校を変える権利がある」ことを教えてあげなければ。自分たちが学校を変えられると思えば自分ごととして生徒会選挙だってできるはず。

 

「子どもたちには無理」

 

 多くの教師から聞こえてきそうです。

 子どもたちはもちろん大人ほど判断能力はないかもしれません(この仮説も実際のところ分かりません)。でも、無理かどうかはまずやってみなければ。そして、教師の前で失敗しまくれば良いんです。「判断能力が無い」のは、判断力を育む環境が無かったからかもしれませんから。

 

 脳科学によって、子どもの脳の発達が解明されつつあるようです。しかし、どんなに脳科学で解明されようと、現代の学校システムの中で育つ子どもの脳しか調べることはできませんし、脳の発達には環境など様々な要因が絡んでいるはずですので一般化されにくいと思います。

 

 アクティブ・ラーニングだけにとらわれないようにしたいです。授業だけにとらわれている教師が気付かない限り、いつまでも主体性をもつ生徒など育たないのではないでしょうか。

 その辺、文科省はどう考えているのか気になるところです。

 

 一方で、高校生が自発的に様々な活動に取り組む動きも見られます。このような動きが校内外問わず広がっていけば良いと思いますが、今回の法改正によって、高校生の政治活動が許されるようになったにも関わらず、「届出制」などの規制によって管理するような動きもあるようです。

 生徒のうちに秘めた平和に対する思いをつぶさないためにも、また、自発的、主体的に活動し広がりを見せている取組みの邪魔をしないように、私たち教師は環境の整備をしなければ。

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