授業と休み時間

 休み時間はあんなに元気でイキイキとしている生徒が、授業になると死んだ魚の目をしている。「勉強が嫌いな子たちだから仕方がない」と思うかもしれませんが、もう少し問題の本質を考えようと思います。

 おかしな話かもしれませんが、授業をすることで「学ぶ自由」が奪われている気がします。

僕の授業では冒頭で

「今日の目的は教科書の○○~○○ページを理解することです。あとはみんなに任せます。たったの2ページです。みんなが目的を達成できるように頑張ってください」と語ります。

それだけで生徒が動き出す。普段授業中はほとんど寝てしまう子も、起きてたりします。これってすごいことだと思いませんか?

「なんで、こんなに勉強するの?」って思わず生徒たちに問いかけてしまうほどです。

生徒を信じて任せれば、自分から学ぼうとします。もちろん時間はかかりますが、それを辛抱強く待つ。関係のないおしゃべりをしてしまう子も、遊んでしまう子も、きっと勉強しなければいけないと気付く時が来ると信じます。もちろん、そのことも、しっかり生徒に伝えます。

「休み時間と授業のメリハリをつけろ」とはよく言われる話ですが、僕の授業は「休み時間のおしゃべりの内容がただ学習内容に変わるだけ」だと思っています。そうすれば、もっと学ぶことが楽しくなる。

 

だから、生徒をまずは解放しようと思うわけです。大人の力で、目の前の子どもを力づくで何とかしようなんて、到底無理な話です。すべては、その子たちが10年後、20年後どうなっているかだと思います。