NHKスペシャル 「戦後70年 ニッポンの肖像 豊かさを求めて第2回 "バブル"と"失われた20年"何が起きていたのか」

NHKスペシャル「戦後70年 ニッポンの肖像」見ました。
終盤のこれからは「楽しい日本」を目指そうが印象的。
教育については触れていませんでしたが、大いに関係する話です。



以下はただのメモです。

高度成長終焉
金融自由化
プラザ合意
日銀公定歩合引き下げ
ブラックマンデー
公定歩合引き上げられず
バブル膨張
株価暴落

何となく流れで
結果大変なことになった

バブル膨張の原因
銀行
資金需要はなくなった
預金増える
資金運用をなんとかせねばや→不動産へ

人口構造
団塊の世代が30、40代に

公定歩合上げたとしても、止まらなかったはず

JAPAN as No. 1

産業構造の転換
大型化、大量化、高速化
から
省エネルギー、情報化、多様化

アメリカ経済が、弱くなったと勘違いした

大転換期
冷戦終結
韓国、中国の台頭
非正規雇用拡大
止まらないデフレ
GDP1993から日本は変わらず
中国、韓国はGDP増大

サンヨー潰れる

グローバル競争に飲まれる

サムスン
ハイアール

日本は国内市場の競争に明け暮れていた

新機能開発
グローバルスタンダード

シリコンバレー
IT技術革新
アップル

ハードウェアを意識しすぎた
ソフトウェア

スピード感が足りない
根回しとかいらん

資本主義に合った会社を作らねばならない
日本の一人負け

日本は遅い
丁寧

官僚主導
ヒエラルキー

問題の先送り

中国では賃金が低い
人、技術、資金

アメリカ銀行は投資銀行に変わった
技術はコンピューターで

同じことをやってはいけない

アメリカは中国を利用した

アメリカはスマホを発明した事に価値がある

経済同友会
日本的経営を見直すべきか
終身雇用、年功序列
賛否意見が分かれる
グローバル経済の荒波の中で模索中

社会的要請を背負いすぎると
本当の目的を忘れてしまう

アメリカ的経営は株主優先
非正規雇用拡大
格差が広がった?

リーマンショック
目先の利益を追う株主

株主と従業員
人員削減

社員の生活を守る
収入の面で迷惑かけないように

企業の合併、統合を後押し

雇用を維持することは私企業の義務か?
従業員と株主どっちが大事?

実現できるかどうかが問題

条件が変わった時のビジネスモデル
変わる際の従業員の痛み緩和

日本国民全体

徳川ー天下泰平
明治ー富国強兵・殖産興業
戦後ー豊かさ、安全平等
これからー楽しい日本

人口減少
労働力不足、土地余り
新たな構造転換

高齢者人口は増加している

180度転換している

何が問われるか
生産性の高い産業が出来なければ

高度専門技術サービス
2.5次産業
グーグルが良い例
新しい枠

そのための環境が出来ていない

今こそ最終転換点
このままでいったら日本は沈むしかない

金融緩和によってバブルが膨張することは資本主義である限り仕方がない
それを繰り返すということ

収益、技術開発に新たに持続可能性の3つの軸

模索の時代
つらい時代

幸せの尺度を変わらなければ


『学び合い』エピソード1 生徒が教科書の間違いに気付く

生徒は有能です。今日はそれを生で感じたうれしい話。

なんと、私が気付かなかった教科書の間違いを、生徒が見つけたのです。

間違いと言っても、誤植などではありません。もっと本質的な間違いです。


生物基礎の時間、ATP、呼吸、光合成について、教科書を一生懸命読んで理解しようとしていた生徒から、

「先生、これ間違ってない?」

と教科書のあるページを指しました。

書かれていたのは以下のような化学反応の式

有機物 + 酸素 → 二酸化炭素 + 水 + ATP

どこに、引っかかっているかというと、「+ ATP」という表現。

「だって、有機物を酸素を使って分解すると無機物ができるんでしょ?無機物って二酸化炭素と水でしょ?ここにATPたしちゃだめじゃない?」

って。至極全うな説明。私も思わず拍手してしまいました。


ATPはADPとリン酸から合成されるもので、突然沸いて出てくるものではありません。

大判の教科書なので、「より分かりやすく、簡単に」表現してくださったものと思いますが、それが裏目にでた結果だと思います。


私の実践する『学び合い』は教科書がベースです。みんな、一所懸命教科書を読み込みます。まるで、大学生が自主ゼミを開いているようです。

今回、生徒が教科書の間違いを指摘できたのも、『学び合い』ならではのエピソードなのかなと感じています。

生徒はやっぱり有能です。

2015/05/23・24【ソーシャルワーク】 ソーシャルワークと心理学の出会い(前編)

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5月23・24日の二日間で

ダイレクト・ソーシャルワーク ハンドブック――対人支援の理論と技術出版記念セミナー「ソーシャルワークと心理学の出会い」というイベントに参加しました。

二日間で2000ページ近い本をみんなで読んでいこうというイベントです。これは、勉強合宿に近いですね…笑

この本はアメリカの大学院の授業で使われているソーシャルワークの教科書を、武蔵大学の武田信子先生監修のもとで翻訳されたものです。生物業界でいう「The CELL」ですな。

全部で19の章立てで、今回は参加者に前もって1章ずつ読んでプレゼンをするという課題が課されました。なんと、私も第5章をプレゼンさせていただきました。

以下にまとめを記します。

 

まず、初めての学問に触れる感じが何とも言えぬワクワク感でした。本は専門的な言葉はあるものの、決して難解ではありませんでした。一通り目を通して、赤鉛筆で線を引きならがら読んで、スライドをつくりました(上のファイルです)。時間がなくてどうなるかと思いましたが、何とか発表することができひと安心。

 

私の担当した第5章は「コニュニケーションの確立」というタイトル。

これは、ワーカーとクライエントが出会い、これから行われる面接を通じてクライエントが変化してくためのはじめの一歩について書かれた章です。とにかく、ワーカーとクライエントがしっかりコニュニケーションを取れるような人間関係の確立が必要で、そのためにはワーカーの力量が問われる、というのがこの章の背景。

 

では、具体的にどのような技術が必要なのか。前編では事細かに書かれていた内容をざっくりまとめてみます。

さらに、後編では学校の教員をワーカー、生徒をクライエントに置き換えて少し学校教育向けにアレンジしてみようと思います。

役割の明確化から始まり、共感的オーセンティシティアサーティブなコニュニケーションによって援助関係を促進してくという流れです。

 

まず、ワーカーとクライエントが初めて会い、面接をする際に必要なのが「役割の明確化」です。

この時のワーカーの仕事を私なりにまとめると

1.クライエントが持つ様々な誤解を解くこと

2.クライエントに心構えを持たせること

3.クライエントに誠意を伝えること

です。つまり、クライエントが変わっていくためにはそれぞれに役割があって、それを守れなければあまり良い効果がありませんよ。ということをクライエント自身にわかってもらうことですね。

以下はちょっと詳細

 問題を抱えたクライエントが何かを期待してワーカーの元へやってきたとき、その期待は非現実的なものの可能性があります。それに対して、ワーカーはクライエントにじっくり時間をかけて「その期待には答えられない」旨を説明します。つまり、クライエントとワーカーが潜在的に持っている齟齬を解消しなければならないのです。そのためには、ワーカーはクライエントの問題の本質を見極め、ワーカー側の対応の目的を説明できなければなりません。

そして、クライエントが何を期待しているのか、そこを見極める必要があります。

さらに、クライエントが変化していくためには面接中ではなく、面接外の時間の努力が必要であること、面接中は自身が率直であること、変化の際には様々な困難が待っていること、決定権は自分にあることなどを説明し、それ相応の心構えを持たせます。

そして、関わっていく中でのワーカーの対応はすべてクライエントのためであることを誠意をもって伝えます。


次に、援助関係の「促進条件」についてです。

ワーカーとクライエントが相互に理解し、ワーク関係の構築を促進するためには

共感的コミュニケーションオーセンティシティアサーティブな態度が必要であるということが説明されています。

 

ワーカーは面接の際に決してクライエントに積極的な助言をするわけではありあせん。あくまで、クライエントの様子から、適切な言葉を選び、クライエントの鏡になってあげる。助言というよりは、クライエントの言動から、感情を読み取り、返してあげるという作業ですね。これを共感的コミュニケーションとまとめています。様々な感情語を用いて、相手の感情を言葉で返してあげる。

レベルの低いワーカーは、クライエントの感情を正確に伝えることができず、逆に関係をこじらせることがあります。能力の高いワーカーはクライエントが感じている表層の感情よりもさらに奥底にある感情を返すことができます。これによって、クライエント自身の防衛的姿勢を取り除くことができ、相互理解を醸成できるということです。

 

また、オーセンティシティな態度もクライエントの壁を取り除くことができる一つの技術です。オーセンティシティとは、「自然で正直な、自発的で率直な、そして純粋な語りかたで自己を分かち合うこと」です。つまり、ワーカー自身が専門家のような振る舞いをせずに、自己開示をし、ありのままの姿勢でいることで、クライエントも安心感を得て、自己を表明できるというわけです。しかし、オーセンティシティの度が過ぎると、逆に相手を警戒させたり、信頼を失ったり、援助プロセスに効果がなくなってしまう点を中止しなければなりません。

 

また、時にはアサーティブな態度も必要です。アサーティブとは、攻撃的でも、受け身でも、欺瞞的でも、作為的でもない態度のことです(わかりにくいですね)。

私の解釈では「言わなければいけないところできっぱり言う」というイメージです。

例えば、援助プロセスの大切な場面で、横道に逸れそうになったり、クライエントによってワーカーに不都合なことが事態が起きそうになったりした時に、きっぱり相手に伝える発言や態度のことです(あってるかな?)。

効果的に援助関係を築くためには、時にはこのようなアサーティブな態度も必要であるということです。

 

様々なクライエントを相手にするわけですから、ソーシャルワーカーに必要なコニュニケーション能力はかなりのものだと思います。これは、テクニックとして身につけるにはかなりの訓練が必要です。何よりも大切なのは、その土台となるマインドだと思います。

ソーシャルワーカーだけでなく、人と関わるあらゆる仕事にこのようなスキルが必要に思います。もちろん学校の教員も。

後編では、今回学んだスキルを学校現場に置き換えてみようと思います。


今回は、「ソーシャルワークと心理学の出会い」というタイトルの会でしたが、私は両者の違いがわかりませんでした笑 

わからないけど、会全体の内容は自分の仕事には十分に活かせるものだったと思います。ソーシャルワークは「社会を変革すること」だと言っていました。なるほど。ミクローメゾーマクロまでいろいろな視点はありますが、全体としては社会を変えていく仕事なのですね。

 

ゆるい人との関わりの中から社会をより良くしていく。そんなイメージ。私もその一助を担えるよう、日々精進したいと思います。

以下、ハンドブックの監修者である武蔵大学 武田信子先生と監訳者の大阪府立大学 山野則子先生の本を紹介いたします。

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「探しに行こうぜー」より「作っちゃおうぜー」

スマホのゲーム、一回ハマりましたが、2ヶ月くらいで飽きました…あぁこうやってどのゲームもいつか廃れるんだなぁ、と思いました。今のゲームって、昔で言う「全クリ」みたいなの無いですよね。
終わりがない。
終わりがないと「これ、一生やるわけないよなぁ」って思って、フェードアウトします笑
なんか、廃れて終わるゲームって不完全燃焼ですよねぇ。

ファミコンのゲームって(例えばドラクエとか)今の子どもたちにクリアできるのかなぁ…なんてふと思いました。まず、グラフィックからやる気が起きないか?笑

今のゲーム事情ってよく知りませんけど、なんとなくイメージではふた手に分かれてる気がします。
一つは旧来のテレビにつなぐタイプ。これはよりリアルに、マニアックになりつつあるのでしょうか。

もう一つがスマホでみんなで対戦したり、順位決めたりするタイプ。みんなとつながっているので楽しいですね。大体、無料で始まり途中から「課金」みたいなのですね。
難易度は「より多くのユーザー向け」でしょうから、旧来のファミコンのゲームとは違って誰でも簡単にできるレベルでしょうね。僕も2ヶ月ハマって、その時は楽しかったです。

さて、勝手なこと言います。
現代は楽しいことがそこら中に散らばっている世の中だと思います。ちょっと探しにいけばすぐに楽しいことが見つかる。下手したら、探しに行かなくても楽しいことを与えられてしまう。

いや、ちょっと待て。それで良いのか?
楽しいことを自分で作っちゃった方がもっと楽しいんじゃないか?

さぁみなさん、楽しいこと作っちゃいましょうー。




スウェーデンの投票率はなぜ高いのか?

以下のサイトの記事を読みました。簡単にまとめます。

公益財団法人 明るい選挙推進協会 http://www.akaruisenkyo.or.jp/citizenship/

因みにこの団体はもともと総務省の所轄にあったものだそうです。総務省のHPを見るとその位置付けが分かります。ご興味のある方はどうぞ。私が読んだ記事はこの協会の広報誌「私たちの広場」に掲載されていたもののようです。

 

私たちの広場306-311号「スウェーデンのシティズンシップ教育」放送大学教授  宮本みち子

スウェーデンのシティズンシップ教育について書かれたこの記事はとても参考になります。お時間のある方は是非読んでいただきたいです。一読の価値はあると思います。

 

記事は全部で6回分で、以下のような目次です。

第1回 社会に生きることが〈政治〉

 スウェーデンのシチズンシップ教育とスウェーデン社会が子どもに対してどのようなマインドをもっているかを紹介しています。ここだけ読んでもかなり勉強になります。


第2回 青少年に民主主義を伝える スウェーデンの若者政策

 スウェーデンのシチズンシップ教育の歴史的背景と時代の変化を見取りどのような政策がなされたかを中心に紹介しています。日本は遅れてるなぁ…と感じます。


第3回 子どもと若者の声を聞く ―青少年行動計画を作る

 青少年の社会への参画を進めるために何に重点が置かれ、どのように進められたかここではヨンショーピンという自治体(コミューン)が行った具体的な政策の流れが書かれています。青年行動計画はとにかく子どもの声を聞くところから始まりました。


第4回 青少年が街をつくる

 ヨンショーピンの取り組みの具体例が書かれています。都市再開発に子どもも意見し、子どもたちにとって快適な駅舎をデザインするというものです。地方創生にも大いに関係してくることだと思います。


第5回 学校は民主主義を学ぶ場

 ヨンショーピンの学校で行われている民主主義の教育について紹介しています。授業における学習だけでなく、学校のシステムそのものが民主主義を育むという意図で成り立っています。学校運営の知識やスキルを学ぶ「生徒のための民主主義」は大変興味深いです。


最終回 若者の手で、若者のために

 全国青少年協議会( LSU)というNGOの取り組みについて書かれています。若者の影響力を無にしないために30歳までの青少年が運営している組織です。日本にもきっとあるのだろけど(古い組織として)、生きていませんね。


まずは、地域と連携して小さなコミュニティーから。あとは、何しろ学校が民主主義を育む場として機能していないのが大問題です。「地方創生」だってこの切り口でかなり行けると思うのですが。全部つながりますね。はい。


以下、とりあえずグッときたところをそのまま引用しました。これだと、よく分からないですかね。

私はこの記事に今の日本が抱える問題を解決するヒントがいっぱい隠れていると感じます

だから、できるだけ早く、多くの人に読んでもらいたい。2006年の記事のようですが、考え方は全く古くないし、この記事はこれから活きてくるものと信じています。

 

以下引用

 

"「 社 会 は 人 々 の た め に あ る 」、 そ し て 「 人 々 が 社 会 を つ く っ て い る の だ 」 と い う 認 識 が 人 々 に 共 有 さ れ て い る こ と に 、 ス ウ ェ ー デ ン の 大 き な 特 徴 が あ り ま す "


" 国 家 に 対 す る 人 々 の 信 頼 は 高 く 、 国 家 と 社 会 を 持 続 し て い く た め に 青 少 年 ・ 若 者 を 育 て て い く 必 要 が あ る と い う 意 志 が 人 々 に 共 有 さ れ て い る と 思 い ま す 。"

 

" ス ウ ェ ー デ ン 社 会 が青 少 年 を 信 頼 し な が ら 、 彼 ら / 彼 女 ら に 伝 え た い と 願 っ て い る こ と が 具 体 的 に わ か る 気 が し ま す 。 "

 

" 生徒たち に、社会は自分たちの手で変革できるものな のだということを教えていることです。"

 

" それと関係しますが、貧しい家庭環境に育 った者も、犯罪を犯した者も、自分の能力に自信がない者も、無気力な状態にある者も、 今の状況を克服して建設的に生きることができるのだということを、繰り返しメッセージとして伝え、あなたが困難に打ち勝つために、 社会には様々な支援が用意されていることも教えています。 "

 

" 日本と比較するとスウェーデンの若者の投票率はかなり高いのですが、その背景には、 幼少の頃から社会の中で能動的に生きることが重視され、大人たちが青少年の発言に耳を傾け、その声を社会に反映させようとする意識、制度、環境があるのです。 "


” 1986年、若者の中から青年大臣が任命 され、若者に関連する諸問題に対する特別の 責任を与えられました。1989年、全国青 年委員会は若者の参加と影響力を高めるため にはどうしたらよいかを検討する任務を負い ました。この会議が提出した最終報告書は、 若者の意思決定への参加を進め、社会に対する影響力を高めるためにあらゆる領域でやるべき膨大な提案をしています。なかでも重要な課題として、次の3点を指摘しています。

 1つ目は、さまざまな政策上の意思決定をするにあたって若者の意向を反映させるために、若者が政策の策定にもっと容易にアクセスできるような環境を整備することと、若者が理解しやすいように政策をもっと明確に示すことでした。

 2つ目は、政策上の意思決定を若者にとって身近な地域レベルで行うことが、若者の意思決定への参画には重要であるという点でした。

 3つ目は、人々が社会について考え行動するには、細分化されたセクタ ーをやめることが必要であり、ものごとを総 合的視野で考えるために、意思決定の分権化を進めることが必要だという点でした。”

 

" 1999年にはユースレ ポートが公表されました。このユースレポー トには、3つの大目標が掲げられています。

第1の目標は若者の自立を実現することで、 青年期の到達目標とされています。第2の目標は、現在および将来において若者がメンバーとして社会に参画することで、具体的には、 若者が発言する機会を持ち、決定に参画する ようになる(影響力を持つ)ことで、これが 社会の目標として定められています。若者が社会に参加するとは、若者が社会に適応するということではありません影響を与えるチャンスもない、名ばかりの参加であってはならないと指摘されているのです。第3の目標は、若者の参加、創造性、批判的思考力を社会は資源として生かすことです。"

 

" 青少年行動計画のコンセプトは、子どもや若者を社会の一員として位置づけ、彼ら/彼女らに積極的に発言させ、その声を吸い上げる努力をすることです。このような取り組みによって、社会の一員としての自覚と自信を 高めることができるようになるのです。こうして、社会の一員としての経験を積むことに よって、「社会は自分たちが作るもの」という精神を体得し、大人になった時、市民としての振る舞いができるようになるのです。"

 

ところで、子どもや若者の参画を進めるにあたって、大人たちが肝に銘じることがある といわれています。彼ら/彼女らの声をただ聞き置くだけで、実効性がなければ、若者は 大人のうそを見抜いて遠ざかってしまいま す。逆に、発言したことが実現するという経 験をすることで、その後も発言し行動するこ とに関心を持続し、社会に参画しようという 意欲となるのだというのです。"

また続きを書こうと思います。


" 大人に意見を求めるのとは違って、子どもや若者と対話するには、大人に力量が求 められます。もし、「子どもに判断する力などないのだ」という先入観をもって接すれば、 子どもはそれを敏感に感じ取ってしまいます。意思決定への参画を促すためには、若者たちに情報を与えることが重要であることも 忘れてはなりません。"

 

” 青少年が、自分が暮らしている街に愛着を 持ち、住みやすい街にしていこうと主体的にかかわっていくことは、社会を作る重要な営みです。ヨンショーピンでは、青少年行動計 画に基づいて、街作りに子どもや若者を参画させる取り組みが続いています。地元の主人公は青少年ですから、どのような町が住みよい町なのかは、青少年が一番よくわかっているからです。 "


" 青少年は、自分たちが発言したことが、その後の話し合いや交渉を経て受け入れられ、 環境が整備されていくことを体験することによって、民主主義というものを体得するのです。このような幼少期を経て、一人前の社会人へと成長していくのだと思います。 "


" スウェーデンの学校教育法には、学校民主主義の思想が明確に条文になっています。たとえば、「生徒は自分たちの教育のありかたに影響を与えることができる」「教師はすべての生徒が学習の仕方、教育形態、授業の内容に対して、実際に影響力を持つように監督しなければならない」「授業はそれぞれの生徒の能力と必要に応じたものでなければならない」「教師は生徒とともに授業の評価を行う」などの条項が学校民主主義を進めるための指針となっています。 "


” 高 校 生 が 学 校 民 主 主 義 の 理 念 に の っ と っ て 学 校 運 営 に 参 画 す る こ と は 、 生 徒 に と っ て も 大 変 な こ と で す 。 生 徒 を 支 援 す る 条 件 が な け れ ば 、 責 任 の 重 さ に つ ぶ れ て し ま う 生 徒 が い な い と も 限 り ま せ ん 。 ま た 、 生 徒 の 実 力 が 追 い つ か ず 、 学 校 民 主 主 義 と は 名 ば か り と な っ て し ま う で し ょ う 。 そ う な ら な い た め の 条 件 の 一 つ は 、 生 徒 た ち の 取 り 組 み を 支 援 す る 「 学 校 オ ン ブ ズ マ ン 」 で す 。 "


" 生 徒 が 学 校 運 営 を す る た め の 知 識 や ス キ ル を 学 ぶ 「 生 徒 の た め の 民 主 主 義 」 と い う 選 択 授 業 が 開 講 さ れ て い ま す 。 特 に 、 生 徒 会 役 員 を や る 生 徒 は 受 講 し て ほ し い 科 目 と 位 置 づ け ら れ て い ま す 。 学 校 運 営 の 方 法 、 会 議 の ル ー ル 、 自 分 の 行 動 が ど の よ う な 影 響 を 与 え る か を 学 ぶ 内 容 と な っ て い ま す 。 "


" 「 若 者 の 参 画 を 、 単 に 若 者 用 に 席 を あ け る と い う 意 味 で 捉 え る な ら 、 そ れ は 見 世 物 と し て の 参 画 に す ぎ ま せ ん 。 若 者 が 、 参 加 す る 権 利 は あ っ て も 影 響 力 を 持 っ て い な い の は 、 実 際 の 力 を 与 え な い か ら で す 。 重 要 な こ と は 、 参 加 す る た め の 席 を 与 え る だ け で な く 、 社 会 に 対 す る 若 者 の 影 響 力 を 持 た せ る こ と で す 。 議 員 選 挙 で は た く さ ん の 若 者 候 補 者 が 当 選 し ま す が 、 多 く が そ こ を 去 っ て し ま い ま す 。 な ぜ な ら 、 彼 ら 自 身 で は 影 響 を 及 ぼ せ な い と 感 じ る か ら な の で す 。」 "


スウェーデンには中高生が投票できる学童投票(模擬投票)があります。国政選挙に先がけて実施され、数十万人の生徒が投票に参加します。国内の多くの学校が参加するイベントとして教育の一環に位置づけられていています。本物さながらの〝模擬〞選挙 は、全国レベルで集計され、その結果に関心が寄せられます。将来の社会を担う若者が今 の政治をどのように見ているのか、社会に対する大きなシグナルになっているからです "


" 世界的に見ても日本の若者の投票率は著しく低く、若者の不安定雇用の拡大や、年金制度の崩壊など、どれをとっても、特に若者たちの将来に深刻な影を投げかける問題であるにもかかわらず、積極的な発言や行動が見られる状況にはありません。むしろあきらめて、 社会から退行していく若者の数が多い状況 に、日本の深刻な問題があるのではないでしょうか。"


スウェーデンの取り組と比較して強く感じることは、日本の若者の政治離れは、家庭・ 学校・地域その他において、若者の社会への参画をなおざりにしてきたことと密接に関係 しているということです。若者が社会においていかなる影響力も持てない状況が、自信や自尊感情を奪い、無力感を生む原因となっているのではないでしょうか。"


" 義務教育段階から社会への参加を促し、身近な日常生活の中で声を発することを奨励し、大人たちがその声に耳を傾け、社会をよりよくするために活かそうとする社会になることが、子どもや若者を社会の担い手としてたくましく育てることにつながるのです。"


引用終わり