Q6【自然】西之島はどんな遷移をみせるか?

 生物基礎では植生の遷移について学びます。何もない土地(裸地)から起こる遷移を一次遷移と言いますが、この遷移を調べるために有効なのが、火山です。東京では伊豆大島、三宅島などで調査が行われています。

 2013年11月20日に小笠原諸島の西之島から南南東500mの場所で噴火を確認し、新たな火山島ができました。この新たな島は徐々に面積を広げて西之島とつながり、2015年現在も噴火活動が活発に行われています。

 西之島についてはこちら

 研究者はこの新たにできた西之島に注目しています。以下のような記事を見つけました。

 http://www.afpbb.com/articles/-/3048972

 正にこれから、西之島で一次遷移が始まろうとしているのです。研究者は様々な予想を立てていますが、そこで注目されるのが、アイスランドのスルツェイ島です。この島も西之島同様、1963年、噴火により出現した島で、島が出現してから52年経ちます。上の記事とウィキペディアの説明をまとめると、

  1963年(噴火元年)  島出現。

  1964年(1年後)  海流による種子の到来、カビ、バクテリア、菌類の発生の確認。

  1965年(2年後)  維管束植物の生育の確認。

  1996年(33年後) 灌木(低木)を確認。(Wikipediaより)

  2004年(41年後) 60種の維管束植物、75種のコケ植物、71種の地衣類、24種の菌類、89種の鳥類(内57種は島外で繁殖)、335種の無脊椎動物を確認。

  だそうです。さて、西之島はどのような遷移を見せてくれるのでしょうか。スルツェイ島と同じような過程を経るのでしょうか。

  私たちと人生の歩みと共に、西之島を見守って行きましょう。