ポッキーの日

「ただいま11時11分です。今日は11月11日、ポッキーの日です。みなさん、両手で1を作って、せーのっ「ポッキー!」でいきましょう。はい、せーのっ…」

「ポッキー!」

生徒会選挙立会演説会のある一幕。
突然の出来事でした。

仕掛け人は演説者ではなく、司会を勤めていた3年生の女子。

立候補者が多く、退屈する生徒がいて、会場は終始騒めいていましたが、この瞬間だけは会場のほぼ全員が司会の言葉に耳を傾けていたと思います。

本人は、いつから用意していたのだろう。笑

  立会演説会は毎年の恒例行事ですが、自分が見た世界はおそらく3,4年前とは違っています。もちろん、生徒の様子も変化していますが、それよりも自分自身のものの感じ方が変化していると実感するのです。

 私は様々なドラマを感じました。
 まず、立候補する生徒の多様性に感銘を受けました。とにかく個性豊か。どうしてこんなに素晴らしい子たちが揃っているのかと思いました。
 そして、大勢の生徒を前になんたる堂々さ。もちろん緊張している子もいましたが、それでも自分の言葉で、精一杯伝えたいことを伝えていました。

ある子は立候補した理由を「大勢の前で演説することが、将来自分の力になるかも知れないと思ったから」とみんなの前で発表していました。緊張しながらも、堂々とそして、一つひとつ言葉を大切にしながら。

ある子は、自分がずっと考えてきたことを、ノートPCにまとめ、読み上げていました。非常に鋭く、尖った内容でした。壇上で訴えたいことがあるのです。その演説を聞いた一部の生徒は「今日は学校に来た甲斐があった」と言ったそうです。

みんな何がしかの考えを持っているのだと思います。考えを自由にアウトプットすることが認められる、素晴らしい会でした。

そんな、生徒の良い一面を知ることのできたポッキーの日。